いつかあなたは森に眠る
13年前、創立したばかりの幻冬舎から書き下ろし出版した作品で、「履き忘れたもう片方の靴」に続く、デビュー第二弾です。
ひとり息子を亡くした50代前半の女性が、日常のすべてを捨て去り、深い森の中に佇む館で、幻想的でエロティックな体験を重ねていく・・・というストーリーです。
かつてなくエロティックなものを、かつてなく斬新な文体で。
そんなふうに入れ込み、「あなた」という二人称を使って書きました。
ほかの僕のどの小説とも似ていない。
僕はずっとそう思っていたのですが、今、改めて読み直してみると、この本には現在の僕のすべてが、植物の「芽」のような状態で詰まっているような気がします。
「絶版になっていて読めない」「中古を買ったら1万円もした」という読者のみなさまの声にお答えして、再び出版の運びとなりました。
再び出版するにあたって若干の手直しをしていますので、13年前よりはいいものになっているはずです。まだ読んでいないかたも、すでに読んだというかたも、ぜひ手にとって下さい。

