25:群れる
前回のこのコーナーでも書いたように、最近の「お菊」は僕によく懐いている。だが、変わったのはそれだけではない。
最近の「お菊」は単独性から群れ性へと変化しているようなのだ。
繰り返し書いて来たように我が家は1LDKで、寝室のほかにはひとつの部屋しかない。だが、これまでの「お菊」は、夫婦がリビングダイニングキッチンにいる時は寝室に、夫婦が寝室にいる時はリビングダイニングキッチンに、1匹だけでいることが多かった。
朝(といっても11時頃だが)、夫婦が目を覚ましてリビングダイニングキッチンに行くと、「お菊」は入れ代わりに寝室に行く。夜、夫婦が寝室に行くと、今度は「お菊」は入れ代わりにリビングダイニングキッチンに向かう。2年ほどそんな日々が続いていた。
けれど、最近の「お菊」はそうではない。
夜は夫婦と一緒に寝室に行って、ベッドの上(掛け布団の上)で寝るし、夫婦が起きてリビングダイニングキッチンに行くと、一緒に起きてリビングダイニングキッチンに行く。
つまり、犬のように、いつも夫婦と一緒にいたがるのである。
以前は夫婦が帰宅しても、決して出迎えには来なかった。
だが、最近は、帰宅してドアの外から「菊」と名前を呼ぶと、玄関で「にゃー」と返事をする。そして、夫婦が玄関を開けて室内に入ると、その足にまといつき、床に転がってじゃれるのである。
「お菊」が変わったのは、夫婦への態度だけではない。
以前は来客があると、どこへともなく姿をくらませ、客が帰るまでは決して姿を現わさなかった。けれど、最近はそうではない。来客なんて、へっちゃらである。それどころか、先日は宅配便のおじさんをいち早く玄関に出迎え、その人に「よし、よし」と頭を撫でられているのである。
その上、最近は、仕事中の僕にちょっかいを出し、遊んでくれとしきりにせがむ。夫婦が並んでソファに座ると、その真ん中に割り込もうとする。それはまるで、かつてのピーナッツを見ているようだ。
そうだ。明らかに「お菊」は変わったのだ。理由はよくわからないが、単独性から群れ性へと変化したのだ。
もともとが「犬派」である夫婦にとって、それは嬉しい変化である。
このままずっと、群れ性でいるといいんだけど・・・でも、猫は気まぐれだから、どうなることやら? にゃーお。





