21:健康診断
ワクチンの接種を兼ねて、「お菊」を行きつけの「あさひ動物病院」に連れて行った。
かつての「お菊」は恐れを知らない猫だったのだが、今ではすっかりひ弱になって、ほかの犬猫の集う場所では怯えてしまって、まるでブローチのように主人の身体にしがみつきっぱなしである。
あーあ。どうしてこんなにまで、ひ弱になってしまったのだろう?
さて、診察である。
「お菊」の身体に触った瞬間、獣医師が言った。
「太ってるなあ!!」
体重は3,9キロ。わかってはいたが、やはり「お菊」はデブである。
理由もわかっている。餌は標準よりかなり少なめに与えているのだが、まったく動かないから太るのだ。
「お菊」の1日あたりの歩行距離はたぶん50メートル・・・いや、30メートルにも満たないはずだ。
「お菊」はいつも寝転がっていて、ここ何週間か、僕は彼女がまともに歩いているのを見た記憶がない。
その後、体温を計った。すると、熱が40度を超えていた。
「暑いから体温も高いんでしょう?」
妻が平然と言った。
そう。猫の平均体温は38度だというが、僕たち夫婦は心配はしていなかった。「お菊」は食欲もあるし、元気一杯に思えたから。
だが、やはりこんなに熱が高いというのは異常なことのようで、血液検査をすることになった。
で、その結果。
「お菊」の血液はドロドロで、メタボリックシンドロームの一歩手前だということが判明した。
つまり成人病・・・いや、成猫病予備軍なのだ。
まだたった2才なのに・・・。
熱のほうは問題はなさそうだったが、メタボリックシンドロームのほうは問題である。
「どうしたらいいんでしょうか?」
「運動させてください」
医師の言葉は簡潔である。
しかし、運動させろと言われても・・・どうしていいのか、まったくわからない。犬のように首にヒモをつけて散歩をさせろというのだろうか?
とりあえず、ただでさえ少ない餌の量を、さらに減らすことにした。ヒルズのサイエンスダイエット・ヘアボールコントロールを1日に45グラム。
それが1日に彼女が口にする餌のすべてである。おやつなど、もってのほかだ。
おかげで「お菊」は、いつもお腹を空かせている。
可哀相だけど・・・しかたないのかなあ?
読者のみなさま、「お菊」に運動をさせるいい方法があったら教えて下さい。





