19:トラブル発生!!
ワンパターンで代わり映えのしない「お菊」の日常が続き、このままではこのコーナーは廃止だ、と思っていたら・・・トラブル発生だ。
「お菊」がゲロを吐いたのである。
それまでは吐いたことなど、ただの1度もなかったというのにである。
それも1回だけではない。最初に餌を吐いたあと、黄色い胃液を何回にもわたって吐いたのだ。
さらに、あれほどガツガツしていた「お菊」が餌を食べなくなったのだ。
「どうしよう!!」
愛犬のピーナッツが死ぬ前に餌をまったく食べなくなったことを思い出し、妻も僕も激しく動揺した。
特に僕は、いつもこのコーナーで「お菊」をさんざんバカにしていたから、罰が当たったかと思って青ざめた。
僕たちはすぐに「お菊」を車に乗せて掛かり付けの「あさひ動物病院」に向かった。
「何か悪い病気だったらどうしよう?」
「ピーナッツみたいに死んでしまったらどうしよう?」
妻も僕も後ろ向きな、マイナス思考の人間である。
病院ではふたりの女性助手が「お菊」を診察台に仰向けに押さえ付け、医師が腹部をいじりまわした。さらに口を無理やり開けさせて、嫌がる「お菊」の喉の奥を覗き込んだ。
「うーん。毛玉だな」
それが医師の結論である。
要するに、今は換毛期で、異様に毛が抜け、それを「お菊」がなめることによって、大量の毛玉が胃の中に溜まっているらしかった。毎日のコーミングは欠かさないつもりだったが、「お菊」のような長毛種では、それだけでは抜け毛が取り切れていないようだった。
「大丈夫。胃の中の毛を溶かしちゃおう」
医師はそう言ってチューブの薬をくれた。
本当に大丈夫なのかな?
僕たちは半信半疑だった。
だが、その薬が効いたのか(おいしい薬のようで、「お菊」はよろこんでペロペロなめた)、その日のうちに大量の毛の混じったうんこが出た。
そして、翌日には「お菊」も食欲を回復した。吐き気もすっかりなくなったたようだった。
僕たちは胸を撫で下ろした。
そして僕は、何もないワンパターンな日々がどれほど貴重だったかを、改めて実感した。
何もないというのは、本当にありがたいことだ。
これからは、あんまり「お菊」の悪口を書くのはやめよう。でも、「お菊」を見てると、ついつい悪口を書きたくなるんだよなあ。にゃーお。





