エクスワイフ
連作短編集「60秒の煉獄」を別にすれば、僕の初めての短編集です。
まず「オカメインコ」。これはもう若くない娼婦の夏至の日の一日を描いたものです。3人の男たちから激しく執拗な陵辱を受ける娼婦の、ちょっと切ない物語です。僕の妻は、「この短編集の中でいちばん好きだ」ということです。
次は「ワインの味が変わる夜」。お互いに求め合っているにもかかわらず、不自然な形でしか愛し合えない医師とその妻との話です。大石圭版「眠れる美女」という感じですね。僕には珍しく、少しユーモラスな作品です。
3作目は「拾った女」。これは僕の長編、「死人を恋う」の元となった短編です。この作品を執筆中に、「死人を恋う」がひらめきました。
4作目は「夫が彼に、還る夜----。」。これも夫婦を題材にした官能小説です。「特選小説」の編集長から、「夫婦を描いた官能小説はほとんどないので、ぜひ、夫婦を題材にしてください」と依頼されて書きました。
5作目は「愛されるための三つの道具」。これはかつて「特選小説」に「三種の神器」というタイトルで書いた三部作の官能短編小説です。三部作の最後の「ヴァギナ」は、特に評判が良かったようです。
6作目は表題作の「エクスワイフ」。タイトルの通り、元妻への夫の異常な思いを描いた官能短編小説です。別れた妻を金で買おうとする男の倒錯した心理をご堪能ください。
7作目は「摩天楼で君を待つ」。もしかしたら、この短編集の中で、もっとも純文学的な作品かもしれません。若い愛人との情事に溺れながらも、死んだ夫のことを思う中年女性を描きました。
そして、最後は「杏奈という女」。ニューハーフと結婚しようとする男の話です。これはこの短編集のために書き下ろしたものです。この短編のラストシーン、僕はかなり気に入っています。物語の舞台はバリ島です。
この短編集は異端の作家である大石圭のエッセンスのようなものです。ご堪能いただければ幸いです。
黒百合の雫
幻冬舎アウトロー文庫からの2冊目の本です。
今回は女と女の一夜だけの物語です。
松本真耶は35歳。長距離トラックの運転手をしている。彼女は2年ほど前から、恋人と暮らしている。恋人といっても男ではなく、摩耶の相手は湯川百合香という27歳の美しい女だ。
そう。松本真耶は女しか愛せない女なのだ。幼い頃に義父から受けた性的暴行のせいで、男というものが怖くて仕方ないのだ。
時に喧嘩をすることもあったけれど、摩耶と百合香は仲良く暮らしていた。
それは摩耶にとって、夢のような時間だった。
けれど、1週間前、夕食の時に、急に百合香が別れ話を切り出した。男と結婚するというのだ。
明日の午後、百合香はふたりで暮らしていた部屋を出て行くことになっている。
「男に取られるぐらいなら、いっそのこと百合香を殺してしまおう」
東京に戻る長距離トラックの運転席で、摩耶はそう決意する。
立ち去ろうとする者と、置き去りにされる者……。
凄まじい台風の夜の物語です。
ぜひ、手に取ってみてください。
- エクスワイフ


- 黒百合の雫

- 殺人調香師

- 地下牢の女王

- 殺人鬼を飼う女

- 奴隷契約

- 60秒の煉獄

- 絶望ブランコ

- 呪怨・黒い少女

- 呪怨・白い老女

- 甘い鞭

- 子犬のように、君を飼う

- 人間処刑台

- 履き忘れたもう片方の靴

- いつかあなたは森に眠る

- 女奴隷は夢を見ない

- 檻の中の少女

- 1303号室

- 人を殺す、という仕事

- 呪怨 パンデミック

- 邪な囁き

- 水底から君を呼ぶ

- 飼育する男

- 輪廻

- 親切なクムジャさん

- 死人を恋う

- 1303号室

- 復讐執行人

- 処刑列車

- THE JUON/呪怨

- オールド・ボーイ

- 死者の体温

- 4人の食卓

- 湘南人肉医

- 呪怨2

- 呪怨

- 自由殺人

- 殺人勤務医

- アンダー・ユア・ベッド

- 処刑列車

- 出生率0

- いつかあなたは森に眠る

- 履き忘れたもう片方の靴


