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2ヵ月前のこのコーナーに書いたように、10月に受けた人間ドック検診で、右の肺に所見があった。昔からある白い影が、CTの画像にほんの少し大きく映っていたのだ。
僕の主治医は「大丈夫だと思いますよ」と言っていたし、読者のひとりの糖尿病専門のお医者さんも「肺がんじゃありませんよ」と言ってくれた。
それにもかかわらず、この3ヵ月間、何をしている時も、頭の片隅では「今年はがんとの戦いの年になるのかな?」「来年の今頃もこうして生きていられるのかな?」「抗癌剤治療を始めたら、煙草はやめなきゃならないのかな?」なんて考えたりしていた。
僕はかなり大げさで、臆病者のようである。
それで「再検査は半年後でいい」と主治医に言われたにもかかわらず、1月25日に再検査を受けることにした。
前述した糖尿病専門のお医者さんは、再検査の前日にまたメールをくれた。「がんの可能性はまったくないと思う」と前置きしたあとで、もし万一、がんだったらどんな治療をするのかということを、具体例を出しながら、実に丁寧に説明してくれた。
さらに、「絶望というのは、打つ手がなくなるということです。その影がもし、がんだとしても、圭さん(と彼は僕を呼びます)の場合は、いくらでも打つ手があります」とまで言ってくれた。
その言葉はありがたかった。
そして、翌日、再検査に行った。主治医が患者のいない診療時間外に、わざわざ僕ひとりのために出て来て検査をしてくれたのだ。
再検査にかかった時間は5分ほど。結果は後日かと思ったら、主治医がその場ですぐにCTの画像を解析してくれた。
結果は「肺がんの疑いはまったくない」である。
僕はほっとして泣きそうになってしまった(最近の僕はすぐ泣きます)。
というわけで、読者のみなさま、ご心配をおかけしました。僕はもうしばらく生きて、小説を書けそうです。
それにしても、僕は本当に小心者ですね。妻も呆れていました。
それから、親身になってくれた主治医の瀬戸先生、糖尿病専門医の小杉さん、ありがとうございました。

